専門医が考えた骨活完全ガイド その3:【未来へつなぐ骨育】赤ちゃんのために、ママが摂るべき栄養とは?
2025/09/25
専門医が考えた骨活完全ガイド その3:【未来へつなぐ骨育】
赤ちゃんのために、ママが摂るべき栄養とは?
●はじめに:ママの栄養が築く、赤ちゃんの未来の土台
妊娠は、新しい命を育む奇跡的な期間です。お腹の中で赤ちゃんがすくすくと成長するためには、お母さんの栄養状態が極めて重要になります。特に、赤ちゃんの体を支える骨格や丈夫な歯が作られる過程において、お母さんが摂取する栄養は決定的な役割を果たします。
しかし、この時期の栄養管理は、単に赤ちゃんのためだけではありません。それは、お母さん自身の未来の骨の健康を守るための、重要な「二世代への投資」でもあるのです。
本稿では、赤ちゃんの健やかな発育と、お母さん自身の骨の健康を守るために、妊娠中・授ゆ乳中に特に意識すべき栄養について詳しく解説します。
●赤ちゃんの骨格形成と母体のカルシウム
赤ちゃんの骨や歯の元となる組織は、妊娠初期から作られ始めます。この骨格形成のために、赤ちゃんは大量のカルシウムを必要とします。そのカルシウムは、すべてお母さんの体から供給されます。
お母さんの食事からのカルシウム摂取が十分であれば問題ありませんが、もし不足した場合、赤ちゃんは必要なカルシウムをお母さんの骨を溶かしてでも確保しようとします。つまり、お母さんの体は、自分自身の骨を「貯蔵庫」として、赤ちゃんの発育を最優先するのです。
このため、妊娠中、特にお腹が大きくなる中期から後期、そして母乳を通じて赤ちゃんに栄養を与える授乳期にかけては、お母さんのカルシウム不足は赤ちゃんに影響を与える可能性があります。
●「二世代への投資」としての栄養管理
この事実が意味するのは、妊娠中・授乳期の栄養管理が、赤ちゃんと母親の双方にとって極めて重要であるということです。
・赤ちゃんのために:お母さんが十分な栄養を摂ることは、赤ちゃんの丈夫な骨格と歯の土台を築き、健やかな発育をサポートします。妊娠中のお母さんの骨密度が高いほど、出生時の赤ちゃんの体重や身長が大きい傾向にあるという報告もあります。
・お母さんのために:十分なカルシウムを食事から補給することは、お母さん自身の「骨の貯金」が過剰に取り崩されるのを防ぎます。元々の骨量が少ないお母さんや、栄養状態が良くないお母さんのこの時期のカルシウム摂取不足は、「妊娠後骨粗鬆症」という深刻な状態を引き起こすリスクになるとも考えられます。また、この時期に失われた骨量は、将来の骨粗鬆症のリスクを高める要因にもなりかねません。
つまり、この時期の適切な栄養摂取は、赤ちゃんの未来の健康の基礎を築くと同時に、お母さん自身の長期的な骨の健康を守るための、極めて重要な投資なのです。
●妊娠中・授乳中に特に摂りたい栄養素
赤ちゃんの骨格形成と母体の健康維持のために、以下の栄養素を意識的に摂取しましょう。
・カルシウム
赤ちゃんの骨と歯を作る主原料。日本の成人女性はもともと摂取量が不足しがちなので、妊娠・授乳期にはより一層の意識が必要です。
目標:1日800mg程度。平均的な摂取量が500mg程度なので200-300mgほど足りていないのが現状です。
食品:牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品は吸収率が高くおすすめです。その他、豆腐・納豆などの大豆製品、小松菜、骨ごと食べられる小魚などをバランス良く取り入れましょう。
・ビタミンD
カルシウムの吸収を助ける必須パートナーです。カルシウムは単独では吸収率が悪いのでビタミンDを一緒に摂取するようにしましょう。
目標:1日15μg。平均的な摂取量が7μg程度なので8μgほど足りていないのが現状です。
食品:鮭、さんまなどの魚類、きのこ類、卵黄で豊富です。食事で摂りにくい場合は、安全な範囲での日光浴も有効です。
・たんぱく質
赤ちゃんの体を作る全ての細胞、そして骨の土台となるコラーゲンの材料です。
目標:1日1.2×体重(kg)程度。体重50kgの人で60gくらいです。厚労省の食事摂取基準では妊娠後期と授乳中は追加摂取(大体20gくらい)することが推奨されています。
食品:肉、魚、卵、大豆製品など、良質なたんぱく質源を毎食しっかりと摂りましょう。
・鉄分
妊娠中は血液量が増加するため、鉄分が不足し貧血になりやすくなります。血液は赤ちゃんへ栄養を運ぶ重要な役割を担っています。
食品:赤身の肉、レバー、あさり、大豆製品、小松菜などを積極的に摂りましょう。
・葉酸
特に妊娠初期において、赤ちゃんの神経管の発育に不可欠なビタミンです。
食品:ほうれん草・ブロッコリーなどの緑黄色野菜、枝豆、納豆、いちごなどに多く含まれます。
●バランスの良い食事が基本
これらの栄養素をサプリメントだけで補おうとするのではなく、まずは「主食・主菜・副菜」のそろったバランスの良い食事を一日三食しっかりと摂ることが大原則です。
つわりで食事が摂りにくい時期は、食べられるものを無理のない範囲で口にし、食欲が出てきたら、薄味を基本とした栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
●まとめ
妊娠・授乳期は、お母さんの体が赤ちゃんを育むためにダイナミックに変化する特別な時期です。この時期の栄養管理は、赤ちゃんの健やかな成長の礎を築くと同時に、お母さん自身の体を守り、未来の健康へとつなぐ大切な「骨育」の機会でもあります。バランスの取れた美味しい食事を楽しみながら、お腹の赤ちゃんとご自身の未来のために、賢い栄養摂取を心がけていきましょう。
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