いよいよ師走。心は急いでも、足元はゆっくりと。

金井です。今日から12月。「師走（しわす）」の名の通り、お坊さんですら走り回るほど忙しいと言われる、何かと気忙しい季節になりましたね。

 

年末に向けての仕事の追い込み、大掃除の段取り、忘年会の準備…。頭の中が「やらなければならないこと」で埋め尽くされている方も多いのではないでしょうか。

 

そんな慌ただしい中でも、こうして配信を開き、ご自身の健康に意識を向けてくださっているあなたの「心の余裕」。それは本当に素晴らしいことです。まずは深呼吸をして、ご自身を褒めてあげてください。

 

さて、整形外科医として、この時期に皆様にどうしてもお伝えしたい、切実なお願いがあります。 それは、**「今月はいつもより『ゆっくり』動くことを意識してほしい」**ということです。

 

なぜなら、12月は**「転倒による骨折」のリスクが格段に高まる時期**だからです。 冬の寒さで筋肉や関節が硬くなり、体の柔軟性が低下している上に、厚着で動きにくくなっています。

 

そこに「急いでいる」という心理状態が加わると、足元への注意力が散漫になり、普段ならなんでもないような段差やカーペットの縁でつまずいてしまうのです。

 

 

【今日の骨活トリビア】

転倒事故というと、凍結した路面など屋外でのスリップを想像されるかもしれませんが、実は高齢者の転倒事故の半数以上は**「自宅内」**で起きています。

 

特に師走に多いのが、以下のようなシチュエーションです。

 

・鳴った電話に慌てて出ようとして、スリッパで滑る

・急な来客で玄関へ小走りになり、廊下のカーペットにつまずく

・大掃除で高いところの物を取ろうとして、バランスを崩す

 

「心」が急ぐと、体の重心が前にのめり込み、足が追いつかなくなります。 これを防ぐための合言葉は、**「急いでいる時こそ、一旦止まる」**です。

 

電話が鳴っても、チャイムが鳴っても、まずはその場で一呼吸。「慌てない、慌てない」と心の中でつぶやいてから、一歩目を踏み出す。

 

このほんの数秒の「間」が、あなたの大切な骨、ひいてはあなたの未来の自由な生活を守ることに繋がります。

 

 

【今日の一日一骨】

今日は、師走のせわしない空気に流されず、意識的に心を落ち着ける時間を作りましょう。

 

冷えた体と心をほぐすには、温かいお料理が一番です。

 

コツコツグルメの「鶏もも肉とチーズの和風クリーム煮」は、そんな夜にぴったりの一品です。

 

使用しているチーズや牛乳には、精神を安定させる作用があると言われるカルシウムが豊富に含まれています。

 

この一皿で、なんと牛乳一杯分に相当するカルシウムを摂ることができます。

 

温かいスープが体に染み渡り、副交感神経が優位になれば、強張っていた体も自然と緩んでいくでしょう。

 

「急がば回れ」という言葉がありますが、骨の健康においても同じです。

 

焦らず、ゆっくり。自分のペースで丁寧に歩むことが、結果として一番確実な道となります。

 

 

今月も、一緒にコツコツ頑張りましょう。

 

 

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